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大日堂

建立年代は棟札から慶安2年(1649年)である。修復を示す棟札によれば寛政11年(1799年)。しかし柱の面取りが、主屋は角面取り、向拝が几帳面取りと異なる他、妻飾りの二重虹梁の絵様などからも段階的な改修がされた建物と見られている。建物の意匠では和様を基調とするが、粽柱、鏡天井などの禅宗様式が混在する折衷様式の建物である。
密教本堂の形態をもつものとして貴重であり、蜂須賀家の紋(丸に卍)も中備蟇股(なかぞなえかえるまた)他に見られ格式の高さをうかがい知ることが出来る堂宇といえる。
本堂内の厨子は、本堂と一変する極彩色の一間厨子で、妻入入母屋造の正面に軒唐破風がつく。禅宗様式の色濃いものであり組物の絵様などにより江戸時代中期から後期頃に建立されたとみられ
る厨子には秘仏 大日如来尊像が安置されている。同御厨子向かって左側に木造の不動明王尊像が安置されている。右足先が欠失されるなどしており建立期は江戸時代と推測される。
また、向かって右側には木造の地蔵菩薩立像が安置されているが他寺院から移安された像と見られる。(江戸時代期建立-現在は修復中)
本堂前(南側)には砂岩で造られた香炉が奉納されている。名古屋の実業家であり篤志家であった伊藤 萬蔵(1833-1927年)が明治32年(1899年)に寄進したとなっている。

慶安二年(一六四九年)建立