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大師堂

平成の大改修として修復された屋根部分は現在では桟瓦葺きとなっている。(平成27年(2015年))寄棟造りに、背面に内陣部分の須弥壇が、軒下に張り出してついている。壁は背面廻りを土壁漆喰塗りとする。正面には、木製四枚建て引き違い格子戸、正面脇と側面には、引き違い桟唐戸を鎮める。向拝は、 一間で、縋破風を伸ばす。几帳面取りの角柱を和泉砂岩の礎盤の上に立て、頭貫虹梁型木鼻、中備蟇股(なかぞなえかえるまた)が載る。内部の間取りは、方三間の内陣とし、前筋は奥行き一間の外陣、両脇は奥行き一間の外陣を廊下と押入れとなっている。奥筋の造りつけ厨子の中に弘法大師像を安置している。弘法大師像も同大師堂の屋根修復時に全面的に解体・洗浄・絵付け含めて修復した御像となる。大仏師 江場 琳觀(えばりんかん)により修復がなされた。
平成18年(2006年)に護摩堂を建立する以前には同大師堂にて護摩焚きがなされていた。この経緯から近年に同大師堂の内陣格天井を美装するまでそこに一間一花が描かれていることは分からなかった。絵の中には、十字架の文様と思われる文様が数点見られる。
本堂以外の堂宇としては、宝形造りが多いなか、寄棟造りで、本堂よりも間口が広く、大師信仰を篤く感じられる、貴重な堂宇の一つと言えるかもしれない。
建立年代は、文久3年(1863年)9月大師堂勧化帳作成と寺伝にあり、様式からも江戸時代末期と考えられる。

文久三年(一八六三年)