六波羅蜜のススメ#STAY HOME
「人」のことをなぜ「人間」というのでしょうか?
「人間」とは元々、仏教用語で「人の世界」という意味だったようですが、日本人は『人は自分だけでは生きられず、他の人々に生かされ生かしつつ生きるのだ』という人どうしの関係を大切にする智慧として「人=人間」と捉えたのでしょう。
新型コロナウイルス感染拡大に始まり世界中が未だかって経験したことがない状況下が今も続いています。 それぞれが様々な制約の中でストレスを抱えながら離れて(ソーシャルディスタンス)生活をしています。 しかしながら私たちの心は、「疫病に打ち勝つ」という目的に向かって、かってないほど繋がっています。 制限のある生活を送ることで自らの命だけでなく他者の命を守る貴い行動だと「利他の心(仏性)」がそこに働いているのです。
コロナ禍という大変厳しい状況の中ではありますが、皆様が日々の生活のなかにみほとけの教え『六波羅蜜』(ろくはらみつ)を取り入れて、この困難ななかで「仏は生きている」を体感してくださいますようご祈念致します。 次回は 『六波羅蜜』についてお話します!
※ 本文は令和2年5月12日に東寺真言宗 教学部により書かれたものであり一部は最新の状況に照らし合わせ校正致しました。